ストレスが原因となって発生する口臭のメカニズムについて

原因

 現代社会は、便利なものに溢れ経済も豊かになっていく一方、仕事上での悩みや人間関係、家族の介護などさまざまなストレスを抱えている人が多いと思います。

 ストレスによって、「なかなか眠れない」「やる気が起きない」「いらいらする」など心身にも影響が出てくることも珍しくありません。

 実は、口の中の問題である口臭もストレスと密接に関係しています。

ストレスは唾液を減少させる

 なぜストレスをかかえると口臭につながるのでしょう。理由は、ストレスを感じることで口の中の唾液の量が減少するからです。

 身近な例をあげると、会議や朝礼など緊張する場面になると、口が乾いてしまい水をたくさん飲みたくなることがあると思います。

 このように、人はストレスを感じると自律神経が乱れます

 通常、唾液の分泌は、副交感神経が優位に働くと分泌されますが、ストレスを感じると副交感神経と対となっている交感神経が優位に働きます。すると、唾液の分泌は少なくなってしまいます。

唾液が減少すると口臭を引き起こす

 唾液が減少し口の中が乾いた状態が続くと、さまざまな不快な症状をもたらします。その1つが口臭です。

 唾液には、口の中の食べ物や汚れを洗い流し、細菌が増えるのを防ぐ大切な働きがあります。この唾液が少なくなると、口の中の菌が増殖し、やがて強いニオイを発生されます。朝起きたときや空腹のときにも口が乾きやすいので、ニオイが気になると思います。

 また、3ヶ月以上口が乾いた状態が続く場合は、「ドライマウス(口腔乾燥症)」の可能性があります。口臭以外にも、

  • 舌がひび割れ、出血や痛みを伴う
  • パサパサしたものや水分が少ない食べ物が食べにくい
  • 味がわかりづらい
  • 舌がくっつき話しづらい
  • あごの下あたりが腫れている感じがする
  • 水をたくさん飲みたくなる
  • 口の中がねばねばしている

などのような症状がある場合は、歯科や口腔外科の受診をおすすめします。

ストレスは歯周病や虫歯のリスクにもなる

  唾液は、口の中の粘膜を覆い、口から入ってくる細菌が増えるのを防ぐ抗菌作用があります。この機能がなくなると、歯と歯肉の間や差し歯の隙間などに菌がどんどん溜まり、歯周病虫歯のリスクにつながります。

過剰なストレスは内臓の働きを悪くして口臭を発生させることがある

 口臭は、内臓の不調によって起きる場合もあります。過剰なストレスによって自律神経が乱れ、内臓の働きが悪くなり消化機能は低下します。

 腸内環境の悪化、胃炎、逆流性食道炎などの内臓における不調からも口臭は発生します。食べ物がうまく消化できなかったり胃液が逆流することによってツンとした刺激臭が発生し、これが口内にも充満するために口臭を招きます。

深刻な便秘はやがて口臭を招くことに

 女性に多いと言われている便秘
 ストレスと便秘そして口臭はどのような関係があるのでしょうか。

 不安や緊張などストレスを抱えた状態が継続しますと、交感神経が優位になります。一方で腸のぜんどう運動というのは副交感神経が優位になると活発となります

 腸というのはリラックスした状態(副交感神経が優位)で活発に働きストレスを受けた状態(交感神経が優位)が続くと動きが鈍くなって便秘を引き起こしやすくなる性質があります。

 便秘がひどくなると、長期間便が排出されず腸の中にとどまる為、悪玉菌の割合が多くなることにより、排泄物の腐敗が起きて悪臭ガスが発生します。
 悪臭ガスの成分はやがて腸壁から体内に吸収されて、血液中に溶け出してしまいます。
 血液は血管によって全身を巡ります。
 悪臭ガスの成分が血液の流れによって肺にまで運ばれて、呼気に混ざって排出されますので、いわゆる「うんちのようなニオイ」の口臭がするようになります。

まとめ

 現代社会の問題であるストレスは、ドライマウスを引き起こし、口臭や歯周病、虫歯へとつながっていきます。「口が乾きやすくなった」「口の中が痛い」など少しでも症状がある場合は、治療をすることが大切です。

 また、過剰なストレスは内臓の働きを低下させ口臭を招くことがあります。口臭の原因となっているストレスをできるだけ減らすことが、口臭の改善につながります。